うどん粉は穀物の中で唯一、水でこねることによってグルテンを形成する性質を持っています。このグルテンは、編み目構造によってデンプンの流出を防いでくれています。このおかげで「うどん」は、麺の中心まで茹でることができます。
対して、「そば」のタンパク質は非常に水に溶けやすく、釜で茹でることによって、このタンパク質が湯の中に流れ出てしまいます。同時に「そば」の美味しさの元となるデンプンも無くなってしまいます。「そば」を太い「田舎風」に仕上げると、茹で時間を長くする必要があります。
このような理由から、「最高級そば粉」にこだわる当店では、そば粉のみが持つ独特の「甘味・風味・喉ごし」を一粒残らず味わって頂きたく「ほそ打ち」に包丁し、茹で時間をぎりぎりまで短くしています。
“そば工房 旺麦”では、北海道中央のそば産地を主体にした「最高級 石臼 挽きぐるみ そば粉」を使用しています。
契約そば製粉所で、厳しく選りすぐった「最高級 玄そば」を仕入れ、「石臼」でゆっくり磨りつぶすように「ひきぐるみ」に製粉し、フィルターに何度も通し「生粉打ち」が出来る「そば粉」に製粉してもらっています。この製粉には相当な技術、設備、職人の熱意が必要で、当然費用もかかり、大変高価な「そば粉」となります。当店では、「そばは美味いものだ!!」の声を聞きたくて、あえて、この「そば粉」に、こだわりを持って営業しております。
なお、製粉所からは完全密封の小袋に入れ、必要量だけをこまめに取り寄せ使用しております。このこだわりは、店主が20数年来歩き続けた「そばの喰い歩き!!」に一つの方向性を打ち出しているもので、当店「そば工房 旺麦」はその延長線にあるものです。
「そば通」にお勧めする「生粉そば」(十割そば)は、味・香り・喉ごし等、他では味わえない上品な食感が味わえますが、鮮度保持と手間暇が難しく、売れ切れになる場合があります。
とにかく、そばが大好きな方にお勧めするのが「二八そば」。店主自身が「最高の極み」と称する独自のブレンド。つなぎ粉、黒粉、打ち粉まで最高級品を使い、当店でブレンドし、製麺しています。
「うどん」は、「北海道 豪州産」を当店でブレンドし、捏ねを繰り返し一昼夜寝かし込み翌朝に包丁しています。なお、「うどんの腰」が抜けないよう、茹で置きは極力控えておりますので、提供までに15分程かかることがあります。
又、「味噌煮込みうどん」はしっかり歯ごたえがある食味にするために、腰のある製麺法に変えて、打ち上げております。「名古屋仕込み専用麺」ですので、半生の状態で提供しております。
「味噌煮込みうどん」等で使用する「味噌」は「岡崎の八丁、赤みそ、信州みそ 等」を巧みにブレンドし、よく寝かし込んだものを使用しています。
“そば工房 旺麦”の「だし汁」は、化学調味料を一切使いません。関西の大手商社より取り寄せる「利尻昆布」、「数種類の節」を使い、毎朝2時間かけて「だし汁とり」を行っております。
特に、「天丼」は「かけ汁」が命。元ダレ「本返し」も店主自らの手作りで、じっくり寝かし込んだ物を使用しています。
“そば工房 旺麦”で使用する「野菜」は出来る限り、自家農園で店主自ら作る「減農薬・有機肥料で栽培した野菜」を使用し、安心安全な食を提供しています。